誰も興味ない ⑥部活中のちよ編
人生の "半分、親友"
な私達の、部活中のちよのお話。
世にも奇妙なちよ
第1位
準備運動、ストレッチを終え、みんながアップを開始するため、動きだす。
その時ちよはきまって、すぐには立ち上がらない。
膝っこぞうの毛を指でチクチク抜いているのだ。
今このタイミングで、しかも人前で(共学)やることなのかなと疑問を抱えながらも、
眉毛のないちよのおでこを前に、言い出せないありとゆり。
気づけばちよは、少し時間をみつければ、ムダ毛を抜いていた。
ちよに、「毛、抜いてないで行くよ!」
という声かけも日課になった。
ある日ちよへの声かけをすると、ちよは毛を抜いていない。抜く毛でもなくなったのかと思い近寄ると、ちよは小さい小石の行列をつくってたとさ。 世にも奇妙なちよの話。チャンチャン。
よく見かけるちよ
第1位
練習の中には運動場の半周を全力疾走、それを何セットか繰り返す地獄のメニューも存在した。
トラック半周→10秒ほど呼吸を整える→再びトラック半周
これを何回も繰り返す。
数あるメニューの中でも特にきつい練習のため、互いに励まし合い、絆は深まる。
1人走り、また1人走り、そしてちよの番。
ちよが走るときは心から応援する。
「ちよ、ファイットー!!ファイトッー!」
半周ほどのところまで来たとき、待てよ、様子がおかしいぞ。
ちよコースアウト。
そのまま全速力で校庭わきにあるトイレに直行。
当時ちよはお腹がゆるく、練習真っ最中に走りながらトイレに向かうことが多々あった。
トイレのために練習を抜けては、チームの覇気が下がると思い、走り始めてみたものの、やはり我慢できなかったのだろうか?
それともただただ毎回走っている途中で、もよおしてしまうだけなのか?
ちよは完全に後者だ。
颯爽ときれーにコースアウト、きれーにトイレへ消えていく。
そしてちよは笑顔で帰ってくる。よく見かけるちよの話。チャンチャン。
文章 あり
ゆり
既読 ちよ